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目次

1.マニュアル作成・プロジェクト編

2.EGG導入編

3.導入結果編

4.後日談

今回は株式会社スタッフサービスさまのコーディネーター(以下CD)職の組織向上プロジェクトにおいて、

・マニュアル強化

・eラーニング用ドリル(テスト)作成

・弊社のeラーニング「EGG」の導入

・コンサルティング

を担当させて頂きました。

同プロジェクトについて、リーダーである山崎課長にお話を頂きました。

マニュアルプロジェクト編

Gifted:まずは、今回山崎さま率いるプロジェクトの概要、発足の背景等について教えて下さい。

S:弊社東京CD部は、社内で一番大きい100名以上の組織です。部の課題は大きく分けて3つありました。そのうちの一つが、CDのスキル・ナレッジの共有だったんですね。CDの業務は、今までかなり属人的で、自分が築いてきたナレッジを共有したり、進んで人に教えたりはしないというような組織風土のため、例えば、人が辞めてしまうと、組織には何も残らず、また1から新しい人が積み重ねていかなければならない、といったことが起こってしまっていました。こういった問題を回避するためにも、組織ナレッジとして型化し、全体で共有することで、組織全体のパフォーマンス、スキル向上につなげるというのが、このプロジェクトの発足背景になります。2編集逆

Giftedプロジェクト編成や、具体的な活動内容はどういったものだったのですか?

S:メンバー構成は、このプロジェクトに手を上げてくれたメンバー6名と私の計7名です。

当初はマネージャー陣で現場にアンケートをとり、ナレッジを集約するという制作方針でしたが、ぶつ切りの知識の集合という感じになってしまいました。

新人だけが見る仕事の基礎のようなものではなく、困った時に都度みんなが使える、より現場の流れを意識した「攻略本」になるよう、現場の意欲あるメンバーを受け入れて今の構成になりました。

そして、現場感を大切に、業務プロセスを細かく分解することから始め、各プロセスごとに丁寧に現場ヒアリングを行っていきました。

Gifted:苦労した点、工夫した点などを教えて下さい。

S:やはりハイパフォーマーのナレッジの抽出方法です。

一つのマニュアルにつき、プロジェクトメンバーそれぞれ手分けをして、現場のコーディネータ18名×3回ずつのヒアリングを行いました。

事前にアンケートをもとに仮説を立てつつ、多くのサンプルを取りに行ったのです。

なぜその順番でやっているの?とか、なぜその場面でその行動をとったのか?等の(WHY)を大事にすることを心がけ、ハイパフォーマー自身も自覚・言語化していないようなテクニック等をあぶりだしていくことができました。

Gifted:弊社からは今回、各プロセスにおけるトークのブラッシュアップや、そのトークの理由や目的設定などの(WHY)の強化などの部分でアドバイスを担当させて頂き、多く採用して頂きましたが、いかがでしたでしょうか?

S:考え方やアドバイスを頂き、とても役に立ちました、ありがとうございます。Giftedさんから頂いたトークやナレッジは一つ一つプロジェクトメンバーと精査し、マニュアルに組み込んでいきました。

Gifted:ありがとうございます。Eラーニングを通して更にブラッシュアップした結果、とても良いマニュアルができたと思いますし、ドリルの問題の質もとても良くなりました。マニュアルもドリルも、レベルがどんどん高度になっていったにも関わらず、現場からのハレーションは少なくなっていったということで、まさにこのプロジェクトによって、スタッフサービス様の最大公約数の教育コンテンツができたと言って良いのではないでしょうか。

S:そうですね、ありがとうございます。プロジェクトのメンバー全員が、日々それぞれの仕事がある中で、時間を割いて協力してくれましたし、とても良くやってくれたと思います。このマニュアルがきっかけで、スタッフの皆がナレッジやスキルに対する興味・関心であったり、自ら学ぼうとする主体性を育むことになれば良いなと思っています。TOP編集

EGG導入編

Gifted:作ったマニュアルをドリル化させて頂き、弊社eラーニングのEGGの運用がスタートしました。マニュアルの浸透・徹底の手段として、eラーニングという気付きは元々おありだったのでしょうか?

S:そうですね。研修は聞くだけになってしまいますし、スケジュール的にも、この日のこの時間で、と決められているので、現場が忙しい中、ぐっと人も時間もまとめて取られるじゃないですか。みんなが一斉にいなくなるという事態は避けたいですし。

その点、EGGだと自分の受けたい時間に学べるので、とても良いと思いました。フレキシブルなところがeラーニングの魅力と感じています。

Gifted:数あるeラーニングの中で、弊社の「EGG」を選んでいただいた理由を教えて頂けますか?

S:理由は、①徹底した復習・追試の繰り返し学習システム②他社にはない営業、コミュニケーション教育のノウハウの2つです。システムに関しては、反復に特化した教育サービスは無かったと思うので、Giftedさんからお話しをお聞きした時に、反復復習が唯一の記憶定着の手段であり、行動定着に結びつくという理論にはなるほど、と思い、結果が出るだろうサービスだと思いました。また、検討段階においてラーニング業界他社にも、テスト問題などコンテンツを提出してもらったのですが、やはり弊社の現場感に合ったものではありませんでした。ろくろ

組織パフォーマンスをあげる、という大きな結果を出すためには、営業・コミュニケーションのエキスパートと組む必要性を感じた、というのが正直なところで、実際に1からドリルの問題も一緒に練り上げていけましたし、その2つを兼ねていたのが、Giftedさんでした。

Gifted:導入・運用面についてです。eラーニングについては、「みんなやらなくなるんじゃないの?」という運用面での疑問がつきものですが、ほぼ100%の運用率、及びユーザーサポートへの問い合わせゼロを頂きました。本当にご協力ありがとうございます。笑

S:そうですね、最初の部内に周知する部分では気をつけました。ただ単に、やって下さいね、だと厳しいですし、通常のeラーニングと違う機能である、問題を間違えてもすぐに解答が出ず、自分だけの苦手分野マニュアルが生成され、自ら学びに行かないといけないことや、全問正解するまで出てくる追試機能についてはしっかりと説明したうえでないといけないですから。Giftedさんには、事前にマネージャー層へのレクチャーも行って頂いたのですが、加えて、現場からのハレーションを避けるべく、スタッフへの周知には時間をかけました。また、問い合わせに関しては、私自身がヘルプデスクとしても機能致しましたので笑、ユーザーサポートだけに投げず、現場で聞きやすい状況を作ることも意識して取り組みました。4

Gifted:繰り返しドリルを受験していく中で、社内の変化はありましたか?

S:そうですね、受けた子が、なるほどこういうやり方があるんだと気づき、実際に実践をし、成功しましたうまくいきましたという報告がくるのですが、それが一番うれしかったですね。また、新人層は勉強になりますと言ってくれるのはもちろんですが、ハイパフォーマーからも言語化が上手くできなかったところが言語化できて仕事を体系的に認識することができたと感想をもらえて、全ての層に良い影響があったのかなと実感しています。EGGはすぐに解答・解説が出ず、システム内でマニュアルを自ら読みに行かないといけない仕様になっているため、マニュアルの閲覧が否が応でも増えますし、間違えた問題に関して、解答のぶつ切り暗記ではなく、前後の流れをも含めて学習できるという点はとても素晴らしいと思います。必然的に、「使われないのでは?」というマニュアルへの不安が無くなるんですね。I_S_ドリル前段画面 (1)

パフォーマンス編

Gifted:さて、肝心の「Eラーニング→実際のパフォーマンス」への相関なのですが、こちらはまず、初回のドリルの結果で、実際のパフォーマンスとの相関が綺麗に証明されました。

S:ドリルの結果と実パフォーマンスの間で相関性が確認できたことで、部長と一緒にホッとしておりました。笑

取り組んできたプロジェクトと、マニュアルの正当性が証明されたわけですから。

また、ハイパフォーマとそれ以外の人がどんな要素が違うのか、ドリルの成績としてはっきりと出ていたので、ハイパフォーマーの能力の分解が容易に可能になりました。

これは部内に胸を張って共有できるなと思いましたし、部内のマネージャーへ報告した時のみんなの反応も同様でした。

I_LI_S

Gifted:ありがとうございます。eラーニングの結果をもとに、マニュアル・ドリルをブラッシュアップしていくという、弊社が提唱しているPDCAを一緒に回させて頂きました。

S:そうですね。EGGをやっているとマニュアルが間違えた問題の解説代わりにもなるので、よりわかりやすく、より現場で再現しやすくしなければ、という思いでした。

ただやはり、それは普通にマニュアルを見るときでは気付かず、Eラーニングの結果を通してでしかわからないことだったので、EGGは、自社の教育コンテンツのPDCAツールとしても機能するのを実感しました。

Gifted:今後、プロジェクトの方向性も含めて、EGGをどのように活用していかれたいですか?

S:現在作成中の新しいマニュアルや、新人への知識装着など、その他、最近では社外だけでなく営業⇆コーディネーター間など社内調整・連携のシーンなどでも、という声もでています。こちらはアイデア段階なのでどうなるかわからないですけども。笑プロジェクト全体としては、よりパフォーマンスを上げていけるように、行動定着強化のために社内でできることを引き続き考えていきたいと思っています。G:引き続き、よろしくお願い致します。笑 ありがとうございました。5

インタビュー後日談

派遣業界の最大手、「オー人事」でおなじみスタッフサービス様のコーディネーター職のお仕事は、企業と派遣スタッフのマッチングを図る、主に3つの業務を行っていましたね。

①派遣登録者へ仕事紹介

②企業との面談設定

③採用・稼働フォロー

そのどれも、各ステークホルダーとの関係構築なしには成立せず、

営業職に通じるようなコミュニケーションスキルを必要とする業務です。

そのような意味で、今回はまさに、Giftedが得意とする「営業・接客・ほか対人職種」ということで、成果を出すことが出来て、お客様も喜んでくださって、本当に良かったですね。

:南風盛
そうですね。
まずはEGG導入を後押しして下さった鬼頭様、平井様、杉様の経営・管理層の皆さま、山崎様をはじめとする本プロジェクトメンバーの皆さま、お忙しい中レクチャーに耳を傾けて下さった現場マネージャー陣の皆さま、サポート頂いた営業企画部・情報システム部の皆さま、及びユーザーになって頂いた現場の皆さま全員に、深く感謝いたします。
コーディネーター職のお仕事を深掘りさせていただくのは初めてでしたが、使用しているスキルは、
ヒアリング、期待値調整、着地予測、クロージング、その他各種テクニック含め、営業に近しいものでしたので、イメージしやすい領域でもあり、修正を頂いて勉強させて頂く部分もあり・・という感じでした。

:杉田
南風盛さん、全体を通していかがでしたか?

:南風盛 
そうですね。これはスタッフサービスさまに限らず、全てのクライアントさまに共通することなのですが、EGG導入にあたり、本質はたったの1つです。

eラーニング&マニュアル(座学)で、本当に数字上がるの??ということです。

結論からいうと、一社残らず、実際のパフォーマンスの上昇という結果を得ていますが、そのために、
【eラーニングの成績と実際のパフォーマンスとの相関を証明し、期待感・安心感をもってプロジェクトの推進を促進する】
というのが常に我々の最初の仕事であり、今回もまずそれがうまく行きました。

:杉田
「eラーニング&マニュアルで本当に数字上がるの?」は、今まで何百回と企業さまから頂戴しているご質問ですね(苦笑)

:南風盛
そうですね、そのような本質的なそもそも論をぶつけて頂けるのはむしろありがたい限りです。
やり方云々以前に、どんなプロジェクトも適社性×現場納得性で成否が決まる、というそもそものルール・原則が先に立つので「数字が上がるように逆算してやれば良い」ですね。

:杉田
そうですね!!南風盛さん、わたし、eラーニングの成績と実際のパフォーマンスとの相関性を証明した瞬間の、お客様の驚きと安堵の表情を拝見するのがたのしみになってきちゃいましたよ(笑)

:南風盛
そうですね、そこがプロジェクト推進の肝ですから。推進力こそです。
今までのeラーニングですと、
「一人一人ができているかどうかの判断・確認ツール」
だったわけですが、
Eラーニングの結果→マニュアル改善→完成形をまた全体に落とし・・と
逆算から入る、
「組織向上のための教育PDCAツール」
として機能させることが重要で、それを説いてまわるのが僕達の仕事かと思います。

ですから、Eラーニングで実パフォーマンスとの相関が証明されなければ、マニュアルとドリルの問題をブラッシュアップし、相関を証明できるものにするようPDCAを回せば良い、というシンプルな話になります。
今回、その部分ですんなりと結果がでたのは、本当にプロジェクトチームをはじめ、社内の皆さまのご理解・ご協力のおかげです。

:杉田
本当ですね!教育PDCAツールですね、EGGって。
お伝えしたいのは、マニュアルを作ればOK、ではないということ。今回のスタッフサービス様と一緒に取り組ませていただいたように、マニュアルは作った後が肝心、正しく活用・運用できるかですもんね!
もう「マニュアルって作ってもお蔵入りだし、現場で使われないし、意味ないじゃーん」と言わせないぞう(笑)。

:南風盛
そうですね、「使われるマニュアル」にするために、
EGGでは、自分でマニュアルを見に行かなければ追試が解けないという山崎さまにご評価頂いた恐怖のシステム(笑)と、PDCAでドリルの成績を基に、間違いなく閲覧されるマニュアルにしていくための答え合わせができる、ということがポイントです。
「マニュアルが使われないかも」という不安は、今まで「どうしたら使われるものにできるんだろう」という答え合わせができなかったからに他なりません。
マニュアル単体の話ですと、WHY-HOW-WHATが一直線で繋がっているものにする、ということに尽きます。これができますと、山崎さまにご報告頂いたように、すぐに実践して、上手くいった、というような方がたくさん出てきます。
多くの企業さまのマニュアルを拝見していると、「HOWだけ現象」がかなりの高確率で起こっており、これが現場での再現力や応用力を奪ってしまっていますから、この部分の強化を日本全国お手伝いして回れたら、と思いますね。

:杉田
本当ですね!是非マニュアル作成を検討している企業さま、マニュアルの現場浸透定着の手法を模索していらっしゃる企業さまがいらっしゃったら、是非弊社にお声がけいただきたいですね!
山崎さんもおっしゃってましたが、「研修やっても現場再現性に疑問だな」と感じてらっしゃる企業さま、研修費をeラーニング費にまわしてみませんか?(笑)
それではまた明日から地道にお客さまに弊社サービスの効果を実感いただけるよう、真摯に頑張るのみ!ありがとうございました。

:南風盛
大手町駅は都内トップクラスの迷宮であることに気づけたことも収穫です。笑
まあ、肩の力抜いて、がんばっていきましょー(笑)

クライアントデータ

名称未設定 1会社概要
■社名:株式会社スタッフサービス
■業種:人材派遣・職業紹介
■本社:東京都千代田区 ※全国47都道府県に拠点を展開
■設立:2001年12月(創業は1981年11月)
■従業員数:3,596名(2016年4月現在)※グループ全体
■資本金:3億円
■売上高:2,074億円(2015年3月期)※グループ全体
■ホームページ:http://www.022022.net/

プロフィール

杉田 恵美(すぎた えみ)Emi Sugita

杉田恵美

1981年、愛知県生まれ。2004年、リクルートグループ入社。

11年間、3万社にも及ぶ新規開拓、研修、人事戦略策定、採用活動体制構築提案、サーベイ等コンサルティング営業など様々な営業経験を積む。

営業職時代、全国1万店舗規模のクライアントへの採用インフラの構築を通して、「型化」の重要性、効率性に気づく。

これを自らのマネジメントスタイルにも活かし、多数の社内表彰を受ける組織作りに成功。

リクルートグループ全社トップガンアワード2010最優秀賞
リクルートグループHRベストプラクティス2006コンテスト最優秀賞
拠点四半期ギネス売上記録、社長賞受賞
他、社内表彰・受賞歴多数。

 

南風盛 一郎(はえもり いちろう)Ichiro Haemori

南風盛一郎

ディレクター。早稲田実業学校、早稲田大学卒業後、IT企業最年少管理職を経て2012年、ハエモリ企画を設立。

孫正義の後継者アカデミー「ソフトバンクアカデミア」外部8期卒業生。

10年間、 ナショナルクライアント含む 400社超の顧問先のデジタルマーケティング(制作含む)を担いながら、大企業とスタートアップの新規事業立ち上げに従事。特にSaaS領域においては、サービス開発からセールス、CS構築までカスタマージャーニー全域の知見と実績を武器に、数多のベンチャー、スタートアップのCOO的役割を担う。

最小の動きで最大の利益を生み出すアイデアと実行力、清濁併せ持つプロジェクトマネジメントを得意とし、単価400%アップ、サイト流入数700%アップ、月次売上250%アップなど、顧客のあらゆるKPIを達成する。