ご了承頂けますよう、ご理解のほど、ご容赦頂けますか?
こんにちは、Gifted南風盛です。
新しいクォーターが始まりましたね!
一応衣替えもありますし、10月になると、ちょっとあと3ヶ月ガッツリ働かなければと思いつつ、朝からたくさんのメールを見て、先制攻撃を食らったような気分になります。笑
皆さんは一日何通くらいメールをしているでしょうか?
営業マンはクライアントに1日に何通もメール送りますよね。
何通でもやりとりしたくなるような、気遣いに溢れた丁寧なメールを送る人もいれば、そこはかとなく人柄が滲みでてしまうようなメールを送る人もいます。笑
メールは顔の見えないやりとりで、文面が全てですから、対面のコミュニケーションよりも一層の気遣いが必要となり、何往復もするため、減点の機会も多いです。
しかし、ウラを返せば、加点の機会が多いともいえます。
個人的には「一緒に仕事をしたいかどうか」というのは、無論能力値もありますが、メールをはじめとする、日々のテキストでのやりとりが気持ちいい人であるというのがとても大きいと思っています。
そんなことから、弊社では、このメールをとても重視しており、
減点を確実に防ぐメールテクニックを、営業マニュアルの付録として、納品したり
しています。
さて、今日はその一例として、下記よくある単語の使い分けについて
考えてみたいと思います。
例えば、
【~のほど、宜しくお願い致します。】
よく結びの1文で使いますよね。
ご理解・ご了承・ご容赦・ご協力・ご承知(おき)・・・・・
これらは、立ち位置・目線によって自然と使い分けられるのがベストなのですが、
よく現場では定義なしに感覚で使われていることが多いです。
というわけで、今回はセンシティブな3つ、
【ご理解・ご了承・ご容赦】
を例にとって、言語化してみましょう。
どれも、用意した着地に相手を導くために使いますが、立ち位置・目線によって
正確なチョイスが必要となります。
では、一つずつ見ていきます。
ちなみに、続く言葉は、例として
~下さいませ。
~頂けますよう、宜しくお願い致します。
~頂けますと幸いです。
~頂けますでしょうか。
のセットで用意します。
①ご了承
着地力は強めです。
・事前にFIX済みの、概ね一般的と思われる法律・慣習に則ったマイルールやフロー
・事前にFIX済みの、ロジカルではあるものの、独自性の強いマイルールやフローに合わせて頂く場合
などにはこちらです。また、相手との関係においては、
・貯金がある場合
・借金がない場合
に使用可能です。
語尾のバリエーションは、
ご了承下さいませ。
ご了承頂けますでしょうか。
ご了承のほど、宜しくお願い致します。
ご了承頂けますと幸いです。
4パターン全て使用可能です。
これらの組み合わせで、更に柔らかさを細かく調節します。
②ご理解
着地力はやや強めです。
・事前にFIXはしていないが、概ね一般的と思われる法律・慣習に則ったマイルールやフローに合わせて頂く場合
・事前にFIX済みの、ロジカルではあるものの、独自性の強いマイルールやフローに合わせてもらいたい場合
などにはこちらです。また、相手との関係においては、
・貯金がない場合
に使用可能です。
語尾のバリエーションは、
ご理解頂けますでしょうか。
ご理解のほど、宜しくお願い致します。
ご理解頂けますと幸いです。
の3パターンで更に調節します。
③ご容赦
着地力はふつうです。
前提として、伝える側に落ち度がある場合に使います。
・事前に相手にFIXしていない、ロジカルではあるものの、独自性の強いマイルールやフローに合わせてもらいたい場合
あるいは
・独自性の強いマイルールが、そもそもあまりロジカルではない場合
などに良いです。
また、相手との関係においては、
・借金がある場合
・借金はなかったが、今回の落ち度が重大な場合
に良いでしょう。
語尾のバリエーションは、
ご容赦頂けますと、幸いです。
の1パターンで使用します。
以上、3つの言葉の使い分けを定義してみましたが、大前提としていくつかのポイントを4つ、下記に記載します。
①客観視のセンスが必要
・落ち度を落ち度と自覚・評価する
・貸し借りを作ったと自覚・評価する
「客観視」のセンスが必須となっていることを理解することが大事です。
正確に貸し借りを評価することは、相手のストレスの軽減につながる大事な能力かと思います。
②疑問符に変えると意味が全く異なる
頂けますでしょうか。
を
頂けますでしょうか?
と疑問符にしてしまいますと、全く意味が異なってきます。
?を使う場合は、相手にお伺いを立てることになります。
すなわち疑問符は、普通に何かをお聞きする時以外は、
ⅰ【必ずyesをとれるくらい、対人関係が良好に構築されている。その上で、一方的に着地させるわけではありませんよ感】
をアピールしたい時に一手間かけて、?で問いかけ、相手のyesをもらう
ⅱ【どのように対応しても怒号でリアクションされることが明らかに見えている場合に一方的感をなくす】
の2パターンで活用します。
③事前FIXがいかに大事か
こうして見ていくと、やはり
【事前にFIXしたかどうか】がとても重要だとわかります。
一言予め言うか言わないか、予め言われるか言われないかで、劇的にその後の関係性が変わってきてしまうのです。
常に先手先手を打つという癖が必須です。
④困った時は腰を低くしておけば良いというわけでもない
使い方が良くわからない場合、
とりあえず丁寧に腰を低くしておけば良い
というのは減点のリスクを防ぐという守り、という意味では正解ですが、失うものも大きいです。
貸しを貸しと相手に嫌味なく恩着せがましくなく理解させる、借りを借りとしっかり自覚することで、お互いのストレスのない、楽しく正常なビジネスが生まれます。
そういった部分のセンス、EQの優れた相手としか商売しない、というのも大事なのですが、なかなかそうもいきません。
 
そのために、こういった細かい言葉の使い分けが重要となります。
腰を低くし過ぎたために、正常な関係を築けずに貸しを回収できず、潰れていった会社さんor上手く立ち回れない営業マンというのを、多く見てきました。
その点、テクニックを使うことで嫌味なく、相手との関係性をコミュニケーションの中で確定・再認識・共有することができます。
是非、試してみて下さいね。
さて、Giftedでは、こういった営業スキル・テクニックの研修・マニュアル制作を数多くご用意しております。
是非、お問い合わせ下さい。
南風盛